1986年のアメリカ合衆国のミステリー/スリラー映画。
監督がデヴィッド・リンチ。
主演がカイル・マクラクラン。
デヴィッド・リンチにカイル・マクラクランとはアメリカ合衆国のドラマ『ツインピークス』と同じですね。
さらにツインピークスと同じところにはアメリカの田舎町で青い空、綺麗な花が咲き明るい町を想像させるところで起こる事件だというところ。
奇妙なのがカイル・マクラクランが家の近くで人間の耳を拾うところから始まるというところ。
何やら、デヴィッド・リンチのあやしい雰囲気が醸し出されます。
ツインピークスでは、アメリカの田舎のチェリーパイやコーヒーの雰囲気で私もこのドラマをおばさんのうちで観る時、ドーナツを持参して観たのを覚えています。
この映画ではそういう食べ物は出てこなかったけど、アメリカらしい音楽やこまどりがこの映画のきもとなるものなんだなぁと思いました。
昔からこの映画を一度は観たいと思っていたのですが、念願かないました。
ローラ・ダーンの役はこの奇妙な耳の発見からどんどん暗闇に落ち込んでいくカイル・マクラクランを明るいアメリカと言うものへ引き戻してくれる役割を持っていました。
こまどりが虫を食べていておばさんは気持ち悪いというのですが、どんなに明るく見える世界も虫のようなものを食んでいるという、象徴のような気がしました。
妖艶な感じが昔読んだ谷崎潤一郎の『刺青』を思い起こさせるのでした。