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映画が好きすぎる眼鏡女子の独り言

淀川長治に強い憧れがある映画感想家

『時計じかけのオレンジ』星1つ★#スタンリー・キューブリック

1971年イギリス、アメリカ合衆国製作のスタンリー・キューブリック監督作です。

この映画はいわくつきで、あまりの映像の悪趣味なところが、私の高校時代に観たとき作家とその妻を襲うところが、具合悪くなってなんでこんなビデオ借りてきたんだろうと全部を観ないでビデオ屋に返したものです。それも雨に唄えばの音楽を使っているところが趣味が悪趣味すぎて考えさせられます。

昔、誰かがこの映画を観て人の自我が悪であるのなら、その悪というものを取り除いてしまえばその人の自我がなくなってしまうのでよくない、と言っていましたが、昔の途中までしか観なかった私なら、悪を善良にして何が悪い、と思っていましたが今の私は善良になるには自分でそれを選択して、なおかつ昔の悪行に真摯に向き合わなければいけない、と思いました。

この映画の主人公の本質が悪であるというのは好きではありませんが、だからと言ってこの治療方法はいただけません。

暴力や性思考に吐き気をもよおすのが自分で考えてのことではなく、無理やり条件反射になるものではないはずだからです。

暴力だって、正当防衛になら使うでしょうし、性だって、その使い方が正しければ愛を感じるものだからです。

高校時代に観たような、ショッキングな感じはあの時ほど感じず、むしろ映画の全体像を観れたので、今回観れてよかったと思います。

それにしても、この映画を無条件に賛美する人が多いのにはいただけません。

この映画の悪趣味なところはあくまでもこの映画は賛美するのではなく、批評をしなければいけないものとしてシニカルに観る必要があるからです。

 

時計じかけのオレンジ (字幕版)

時計じかけのオレンジ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

『ワンダフルライフ』星4つ★★★★#是枝裕和#ARATA#伊勢谷友介

1998年の日本のドラマ・ファンタジー映画。是枝裕和監督。

是枝監督作品は色々観ていたつもりでしたがこれはまた異色。

自分が死んでから一週間以内に自分の人生で一番の思い出を選んでもらって再現をしそれを観て死の国へ旅立っていくというもの。

この作品の前に『幻の光』や『しかし…ある福祉高級官僚死への基軸』や他にもドキュメンタリー番組をいっぱい撮っている監督なので死というものを深く考えていてのことだろうと思ったのですがふんわりした感じの映画でした。

ちなみに『幻の光』は小説版だと、人間の恥ずかしい部分を含めて死を受け入れようという小説でしたが、是枝監督の映画版はただただ悲しく辛かった。

『しかし…』もまたただただ悲しかったですが、それでも主人公のしかしという言葉に私たちも何かできるんではないかと思ったものです。そしてその当時官僚とは嫌なイメージが付いていましたが、それを払拭する世の中に違う視点で物を見るということのできる分岐点にある作品。

ワンダフルライフ以降の是枝監督作品は家族というものにフォーカスした映画が多い気もします。

ワンダフルライフは不思議な映画でほんとファンタジーだなぁと。

死の悲しみよりも自分の人生の一番の思い出を選ぶことで自分の生きていたころをを肯定していく物語。

私だったら何を選ぶかな、というところで自分の人生がどういうものだったか考えさせる。

よかったのは出演者のドキュメンタリータッチの演出でしょう。本当の話を少し出しているのかな?というところが良かった。

 

ワンダフルライフ

ワンダフルライフ

  • メディア: Prime Video
 

 

『希望のかなた』星四つ★★★★#アキ・カウリスマキ

アキ・カウリスマキ監督・製作・脚本による2017年フィンランドのコメディ・ドラマ映画です。

ここ最近の映画を追って観てなかったので、見逃していたアキ・カウリスマキ監督映画です。

アキ・カウリスマキって好きなんだよなぁ、でも今まで観た中で一番好きだったのは『過去のない男』です。これは、星五つのカウリスマキ監督作品の中でもダントツに好きな映画でした。

それにしても、何がうけるかって今回の映画も日本好きがでていて、すし屋をやるんだけどその店員の前掛けに大勉強の店って書いてあるのにまけるわけでもなく本当に大勉強の店っていう意味を知っているのかな?ってところがうけました。

一番最初にアキ・カウリスマキの映画を観たとき部屋中にsony製品があってsonyのテレビとか家電が日本好き?と思ったけど、フィンランドsony製品を買いそろえるっていうのは金持ちのステータスなんだとか。

そのあとで観たカウリスマキ作品では演歌が流れていてその使われ方が独特でまた受けてしまった。

今回の音楽の名前は分からないけど、日本の演歌のような感じのじっとりした音楽にやられてしまいました。

カウリスマキ監督の編集の変な間が好きです。

今回の映画は難民三部作の二作目。

社会的な内容で主人公は暴力にさらされたり、シリアスな面もあるんだけどそれでもすし屋をやったり、カレー屋をやったり、ダンスホール付きのレストランをやったり可笑し気なところは健在です。

この監督は社会派なんだろうけど、やはり可笑しいところがあるのが魅力でもある監督です。

 

希望のかなた(字幕版)

希望のかなた(字幕版)

  • 発売日: 2018/07/04
  • メディア: Prime Video
 

 

『歩いても歩いても』星四つ★★★★#是枝裕和#阿部寛#樹木希林#YOU

2008年に公開された日本映画。監督は是枝裕和

役者は阿部寛樹木希林とで2016年に公開された『海よりもまだ深く』と似た感じがしました。

家族もので、家族の家に泊まるというシュチュエーションも似ているなぁと。

ただ違うのは海よりもまだ深くはお金持ちではない設定で、息子夫婦が帰ってきたときに冷凍しておいたカレーうどんを食べる一方、歩いても歩いてもはお父さんが昔お医者さんをやっていて、帰ってきてから食べるのが寿司とウナギだったことです。

結婚した娘や息子が結婚相手を連れて帰ってきたときの何とも言えない居心地の悪さのようなものが何とも出ていていい感じです。

家族の映画を撮り続けている監督ですが、小津安二郎より、今の家族の問題を優しくも愛にあふれて時には滑稽にとらえていて今の人が見るとああ、と思うのでしょう。

それにしても夏川結衣演じる阿部寛の奥さん役の人が、大勢の人が集まる中での気まずくならない話の持って行き方にうならされました。

YOUのお姉さんの話の仕方も人に揉まれていててきぱきしていていいなぁと思いました。

それに対してお父さん役の原田芳雄の空気が凍り付くような言ってはいけない言葉のオンパレードにおいっと突っ込みたくもなりましたが、私もまた空気を読まないことがあるので、なんとなく親近感もわきました。

樹木希林が蝶を追いかけているところが、鬼気迫っていて演技とは思われない良さがありました。

家族は遠くにいてもいいし、近くにいてもいいものだなと思いました。家族の居心地の悪さとともに家族愛も感じた作品でした。

 

歩いても 歩いても

歩いても 歩いても

  • 発売日: 2016/05/01
  • メディア: Prime Video
 

 

『雨に唄えば』星4.5点★★★★☆#ジーン・ケリー

アメリカのポピュラーソングを主題歌にした1952年公開のミュージカル映画

ミュージカルは間違いがないと思うが、特にこの映画は歌って踊っているジーン・ケリーが顔も格好も歌って踊って演技しているところもいい。

一番好きなシーンは恋愛の楽しさを知って、雨の中で歌い踊るシーンです。

恋愛は雨でさえ楽しくしてしまうものなのか、心のありようが分かって夢中で踊っているところが恋心を思い出させてとてもいいです。

雨に唄えばは有名なミュージカル映画ですが、今回初めて観ました。

映画の中での相手役の声がすっとんきょーな声をした女優さんがまた悪役をいい感じでこなしています。

ジーン・ケリーはタップダンスがとても楽しそうで、もう一人の男の人のジーン・ケリーの友達のピアニストの人と息があった踊りを展開してるところがいい。

とにかく踊りが魅せます。

ミュージカル映画の中でもかなり上のほうにある映画なんじゃないかな?

68年も前の映画だからか、映画の楽しさをとてもよく伝えています。

私の作った自主制作映画はサイレントの手法を用いた映画だったんだなと懐かしく思い出します。確かチャップリンの字幕を真似して作ったんでしたが、撮影中に何を話してもよく、音を気にしなくてもいいというのがこの映画でもよく伝わります。

サイレントとトーキーでは出てくる俳優も違ってくるのでしょうか?とこの映画を観て思いました。手法が違うからかな?と思います。

ジーン・ケリーの笑みが素敵な映画でした。

 

雨に唄えば(字幕版)

雨に唄えば(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

 

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』星4つ★★★★

2017年の日本のアニメドラマ。

1993年の岩井俊二監督の同名日本の実写テレビ映画に基づいたお話です。

この映画の最後の音楽が米津玄師が作った音楽としてNHK紅白歌合戦でやっていて、映画も観たいな観たいなと思っていました。

この映画は細田守新海誠と絵柄が似ているけれど、もっと映像美がいいと思っていましたが、都会の景色や田舎の景色では新海誠のほうがよく、話のストーリーでは細田守のほうが良いなと思いました。ではこの映画の何がいいかというと、心象風景を描いた花や海の景色がよかったです。

新海誠みたいに思ったことを言葉で詩人のように言うのではなく、思ったことをどこまでも景色で表そうとしているところが好感持てました。

そして、主人公の女の子のかわいさもまた好感が持てました。

中学生が着る水着のスクール水着ぶっきらぼうな可愛さや、浴衣になった時の大人っぽさや白いワンピースの似合っている可愛さや制服の可愛さや。

確か岩井俊二の映画のほうはこんな不思議な終わり方ではなく、もっと打ち上げ花火が丸いのか平たいのかを、ああそっかぁと思わせた終わり方だったと思いましたが、こちらは時空が変わる話らしく。

女の主人公が引っ越すことには変わりがないのですが、いろんな未来があって、今日一日を花火大会に行って楽しく終わる結末やら、東京に家出してパフェか何かを食べている未来もいいもんだなと思いました。

引っ越すことに変わりがないがいい思い出を作れる未来が一番いいと思いました。

 

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

  • 発売日: 2018/04/18
  • メディア: Prime Video
 

 

『秒速5センチメートル』星4点★★★★#新海誠

2007年の日本の新海誠監督によるアニメーション映画。

君の名は。』(2016年)とか『天気の子』(2019年)を観た後で観たのですがまだ初々しいというかうぶというか。

詩人だけど、ちょっと恥ずかしくなるような詩人っぷり。

桜の花びらがハラハラと散っていくさまが綺麗だなとか日本人に生まれてよかったと思う景色の予告編に楽しみに観ました。

人を好きになる喜びと悲しみを描いています。

君の名は。なんて、悲しいところからの大逆転を描いていますが、この映画はそんなことはなく、恋愛を失ったどうしようもない寂しさのようなものを表しています。

景色がやけに綺麗だなと思うとともに人の描き方がもう少し丁寧でもいいのになとも。

小学校からの恋愛は結婚まで続かず、小学校からの恋愛が結婚まで続いた人の話を聞いたことがないなあ、とも思ったり。

君の名は。新海誠監督のなかでも異色のエンタメだったんだなぁ、だから私も楽しめたんだなぁと。

新海誠監督のどの映画も東京の景色の綺麗さと田舎の景色の綺麗さが対比になっていて私たちの生きている今を感じさせます。

東京の電車が出てきたところで、私が東京に抱く感情のようなものを思い起こさせます。ああ、都会に来たんだなと思うとともにこれから忙しくなるんだなぁというような感情。

今を生きている人たちも詩人のようなことを心に思ったりして恥ずかしいような照れ臭いようなそんなことを感じました。

 

秒速5センチメートル

秒速5センチメートル

  • 発売日: 2014/12/19
  • メディア: Prime Video