2021年の日本のアニメーション映画。
監督は湯浅政明。
こ、これは面白かった。
松本大洋の漫画も絵も好きで、犬王と友有の友情物語として観ました。『ピンポン』のスマイルとペコの友情をまた年代を変えて、卓球から能に変えて表した気もするけど、松本大洋はキャラクター原案だけなのかな?
湯浅政明監督は『夜は短し歩けよ乙女』と『夜明けを告げるルーのうた』を観ているのですが、この犬王が湯浅政明監督の私が今まで観た中で最高傑作と言えるでしょう。
ストーリーもアニメーション技術も音楽も良かった。
夜明けを告げるルーのうたって、アヌシー国際アニメーション映画祭で賞を取っていて、観たら新しいアニメーション技術を採用していてそういう映画祭で賞を取るのは面白いだけでなく、革命的な技術を編み出すこともなんだなって思った。
山村浩二の『カフカ田舎医者も』画面が縦に伸びたり、横に伸びたりしているのは、CGかなにかを使っているのかと思ったら全部手書きだったと思うんだけど、これはアニメーターの苦心惨憺の結果なんだろうな。カフカ田舎医者もアヌシーで賞を取ってたと思います。
この犬王何がいいって琵琶法師の友有の音楽がクィーンの音楽のようにこぶしを突き出して観客が足でリズムを取っていたり、犬王の踊りが優美でダイナミックで今の時代の私たちが観ても面白く感じられるところです。
日本のアニメもここまで来たか。
ひそかに今年の宮崎駿映画『君たちはどう生きるか』より面白かったと思ったのでした。