1988年に作られたチェコスロバキア映画で、ファンタジー・アニメーション映画。
監督はコマ撮り映画で有名なヤン・シュヴァンクマイエル。
私はこの監督の『フード』という短編映画が好きなのですがその映画の前に作られていたのが今作『アリス』。観たいな観たいなと思っていたのですが、マニアックな映画みたいでなかなかDVDも借りれなかったし、買うこともできなかった。今回アマゾンプライムで観られると知り、速攻観た一作。
この監督の頭の中ってどうなっているんだろう?というくらい奇想天外な出来事であふれている映画です。
それで何といってもいいのがコマ撮りアニメとかストップモーションアニメーションとか言われている特別な撮り方で撮っている演出部分。
私もストップモーションアニメーションをやっていますが、ヤン・シュヴァンクマイエルは川本喜八郎と同様にこの演出の仕方では神様なんではないかというくらいリスペクトしている監督。
ヤン・シュヴァンクマイエルの場合、ちょっとあらい動き方なんだけどそれが効果音と共に彼の持ち味になっている。
チェコスロバキア映画だからか、この監督だからなのか分からないが独特の色使い。
ちょっと汚れた小物や効果音のちょっとぞっとする気持ち悪さ。
あと、ドロッとした食べ物やカエルの舌のような気持ち悪いんだが独特のテクスチャー。
映画の話の内容は皆さんの知っている不思議の国のアリスのヤン・シュヴァンクマイエルバージョン。
この主人公のアリスの口のドアップとほとんど一人で話が展開していく不思議さ。
最後の結末がよかった。最後に切れ味が効いている結末だった。