映画が好きすぎる眼鏡女子の独り言

淀川長治に強い憧れがある映画感想家

『ディリリとパリの時間旅行』星5つ★★★★★#ミッシェル・オスロ

2018年のフランス・ドイツ・ベルギーの冒険アニメーション映画。

監督はミッシェル・オスロ、コンピュータアニメーションによって制作された。

こんな美しいアニメはラウル・セルヴェの『夜の蝶』や川本喜八郎の『鬼』以来か。夜の蝶も鬼も短編映画だけど、この映画は長編映画でこの美しさを維持していたところにかなり驚かされます。

多分写真をもとにしたアニメーションがあるんだと思います。

この監督の1998年の『キリクと魔女』もよかったけどディリリとパリの時間旅行もよかった。

キリクと魔女はアフリカの地の今までに聞いたこともない音楽やアフリカの地の自然や美術に圧倒されていましたが、今回の映画はパリの風景や衣装、建築、美術、音楽にかなりうっとり。

それだけでなくアニメーションの色彩の美しさに感動しました。

ディリリがアフリカの地では肌の色が明るいと異人扱いされ、フランスの地では肌の色が白くないと異人扱いされる。すごく難しい環境にありながらすごく素直で頭のいい子だなと思って感情移入してしまう。

この映画は写真を絵にしたところも手書きで描いたアニメーションもどちらもうっとりしてしまう。

それに、パリであった有名人たちもパリという街がどれだけ才能に満ち満ちた場所なのかわかって私にとってパリが特別な街になっていきます。

話の内容は女性の解放をうたった映画でよかった。

子供向けのアニメーション映画だと書いてありましたが、こんな素晴らしい映画を観た子供はどんな素晴らしい大人に成長いていくものなのか。