映画が好きすぎる眼鏡女子の独り言

淀川長治に強い憧れがある映画感想家

『ベイビー・ブローカー』星四つ★★★★#是枝裕和#ソン・ガンホ

2022年の韓国のドラマ映画。

監督は是枝裕和

是枝監督の韓国ものって、昔『空気人形』の主人公が韓国人だったくらいで今回は本格的に韓国で映画を撮っているんだな。

『真実』もフランスで本格的に映画を撮っていたけど、日本人監督が海外で映画を撮るって結構珍しいので新鮮です。

ドイツ人監督ヴィム・ヴェンダースが日本で役所広司と映画を撮ったり、イラン人監督のアッバス・キアロスタミが日本で映画を撮ったり、大御所監督は外国で映画を撮るというのがあるのかもしれない。

今回空気人形の主人公だった女優さんもベイビー・ブローカーに出ていたけど最初分からなかった。かわいらしい人だったけど少し老けたな(笑)

さてこの映画、ロードムービーと言っていいのではないかな。旅の目的地が赤ちゃんの売買なんだけど。

絵的に良かったなと思うのが、観覧車で子供のお母さんの目を隠すところ。泣いているんだけど、その泣き顔を見せなかったり、あと人の目を隠すっていうのはちょっと刺激的な絵だなって。

観覧車に乗るより、車の洗車機で窓を開けて乗るほうが楽しいというのは意外な発見でした。

是枝監督は社会派な一面もあり、『しかし~ある福祉高級官僚死への軌跡』の説明をした時も、生活保護うちきりの新聞記事を見てそこから作り始めたと言っていましたが、この映画も赤ちゃんポストの存在を知ってから作ったそうです。

でも、私的には是枝監督は日本で撮った映画のほうが、なんでこんなセリフを言ったんだろう、なんでこんな行動をしたんだろうというのがよく分かって是枝監督の日本映画のほうが好きでした。