1973年の日本の映画。
原作が有吉佐和子。
監督が豊田四郎。
母が観たいと言っていた映画がうちの録画機の中にはいっていたので早速観た映画です。
『折り梅』と同じ認知症の話ですがまだ、認知症という言葉がないころの話だったのでしょう。
1973年だが白黒映画だというのは何時頃からカラーが普通になったのかな?などと考えてしまいます。
豊田四郎監督は他にも観たことがあったのですが、なんだったか。『夫婦善哉』の監督でもありますね。
この頃にはヘルパーさんもいないし、デイケアもないし、ショートステイもないし、認知症の人が家族にいたら今よりももっと大変な時代だったのでしょう。
一時も目を離せないおじいさんの役が森繁久弥がとても上手に演技をしていました。歩き方からしてちょっと普通ではなく認知症なのだと分かります。
誰も好き好んで認知症になるわけではないのですが、家族としては大きな声をあげたりしてしまいます。
それでも高峰秀子演ずるお嫁さんはとてもかいがいしく義理父を面倒見ます。
私は日本映画より外国映画のほうが好きなのですが、母が日本映画もいいでしょうと言っていました。日本映画はちょっと難しい文芸映画や暗い映画が多いと思いますが、私の母はそういう暗いのが好きと言っていました。
淀川長治は日本映画は黒澤明や北野武、くらいであまり観ていなかったのではと思いますが、淀川長治の気分と日本映画がちょっと合わなかったのかなと思います。
まだまだ私の知らない日本映画の世界があるんだろうな。
日本映画の世界もいいなぁと思ったり。