2020年の日本のドラマ・クライム映画。
監督が西川美和。
西川監督は是枝監督の弟子筋にあたる方です。
西川監督は『ゆれる』も観たんだけど、いい監督だなぁと。ゆれるの時も、最後に観客に考えさえる演出をしており、映画の表現の仕方を考えさせられる監督だなと思いました。
すばらしき世界の場合、音楽の入るところがとても絶妙で良かった。
何が演出としていいんだろうと考えたときにやはり自然音がいつのまにか音楽になっていてそれがまた突然音楽が終わったりして普通の映画とちょっと感覚が違うところが私は好きでした。
普通の映画として観ていたら突然あんまり感じないうちに音楽で演出されていて、特に役所広司が自分の部屋の下の階の人と喧嘩していた時、自分の所属していた組を名乗るときの音楽の使い方が良かった。
あと、役所広司の部屋をのぞき見する部分も、役所広司が町の人を助けようと喧嘩していて、それをテレビマン二人がビデオで撮っていたときのビデオの粗い映像もそれを持って逃げようとしているテレビマンも好きでした。長澤まさみの捨て台詞が迫力があった。
役所広司の刑務所を思い起こさせるような、手を前後ろに伸ばしてする行進の仕方がユーモラスだった。
すばらしき世界も最後の結末は私が想像していたものと違い、テレビマンの、人を描きたいという姿勢がとても良かった。
他の西川美和監督作品も全部観たいと思いました。
友達に勧められて観た映画でしたがさすがの星4.5点でした。
これが映画館で観たらもっと感動があるのではと思いました。
今年は是枝監督の『怪物』を観に行こうかな。