2000年のチェコ・イギリス合作のホラー・ファンタジー映画。
監督がヤン・シュヴァンクマイエル。
ヤン・シュヴァンクマイエル監督は短編作品集の中の『フード』が大好きでしたし、長編作品の『アリス』も好きな映画の一つでした。
この映画はその中でもずば抜けて気持ち悪く、エロティシズムもなんだか気持ち悪かったんですが、ホラー映画を久しぶりに観た感じで、あまり好きな映画ではなかった。
この映画の妻役の人の木の切り株を赤ちゃんと見立ててかわいがっているところもなんだか不気味でうーんと思った(笑)
女の子とおじいさんとのエロティシズムのところも嫌な表現方法だなあと思ったり、ロリータっぽい感じが実際のロリータの映画よりもすごく、それもなんだか不気味だった。
ヤン・シュヴァンクマイエル作品は料理が上手に不味そうになっていて音も気持ち悪いしそこが、また良かったのですが、この映画は料理だけではなく、エロティシズムや木の切り株が動くところがストップモーションアニメーションになっていて気持ち悪く良かったような悪かったような。
旦那さんも奥さんの狂ったような要求に戸惑いながらも聞いていたが最後がどうなるかは観ていて想像できるような。
決してハッピーエンドでは終わらない気がしたが、やはり、そう。
女の子がその歳にしてはやけに早熟な本を読んでいたり、最初の夫婦の嘘をいち早く見つけたり、木の切り株を変な友情で助けたり、目が離せないような魅力があった。
ホラー映画としてはよくできた映画で、やはりヤン・シュヴァンクマイエル監督は才能がある監督だなと思った。