2011年のアメリカのドラマ映画。
9.11の事件の後にこんな悲しい映画ができているのを知りませんでした。
アスペルガー症候群のような難題を抱える子の役を見事に演じていて主人公の子役に脱帽です。
まず、推理を働かせて謎の鍵で開くものを探しているところから、おじいさんが一緒に探すようになったり、実はお母さんが子供が何をしているのか、全部分かっていた結末まで一気に魅せます。
子役の子がタンバリンを持って、鍵の理由を探しているところや、やけに周りの人たちが優しいところやこの主人公が映画を観ている人に魅力を感じさせます。
主人公はしゃべるのが速く、物知りで数学で物事を考えていたりします。
この子いわく頭がいいけれど生きるのが下手だか、ですがその様子がよく表されています。
この子にとっては学校で勉強するよりも鍵の調査でニューヨーク中を歩き回るほうが心の勉強になるのかもしれませんね。
おじいさんがまたいい味出しています。歩き回っていたオスカーにそんなに歩けないよ、と地下鉄に乗ることを提案します。オスカーは公共機関はテロの標的になりやすいからヤダと言いますが、おじいさんの提案を受け入れます。最初は毒ガスマスクをしてすごい格好で乗っていたオスカーもだんだん普通になっていきます。
オスカーも苦しんでいましたが、おじいさんも苦しみを持っていてその感じがオスカーとの距離を小さくしていきます。
悲しいけど最後に生きる勇気もわいてきます。