映画が好きすぎる眼鏡女子の独り言

淀川長治に強い憧れがある映画感想家

『めぐり逢わせのお弁当』星4つ★★★★

2013年のインド・フランス・ドイツ合作のドラマ映画。

ひょんなことから夫に届けるつもりのお弁当が男やもめのサージャンのもとへ。それから手紙のやり取りをする孤独なイラとサージャン。

この映画の何がいいって、サージャンの戸惑いや気持ちをすっきり話すところです。初老の男になると思いっきりが足りなかったり、またはあどけなさすぎたり。

手紙のやり取りをしているとき、ブータンにあなたと行きたいな、と書いたとき心が躍りました。素直な気持ちが素直に出てきて小学生の子供みたいに無邪気に書いてあるところが何とも言えず。

また、逢おうとイラが喫茶店で待っていた時、なぜ来なかったのかを伝えるときの初老の匂いがしたところから、バスで椅子を譲られるところ、喫茶店で待っているイラを黙って見ているところ。そしてイラは若くて綺麗だ、と言いながら一歩が踏み出せないでいるところ、なんかが年を取った孤独な男の心持を表しているなと思って、素敵でした。

イラが思い切って喫茶店で逢おうとしているところや、最後に弁当の郵便配達の人に住所を聞いて、直接訪ねるところももうちょっと早ければ会えたのに…と思って。

最後、逢えなくて書いた手紙をどうやってサージャンに渡そうか考えているとき、本当に手紙もできなくなり会う手段もなくなり困ってしまい寂しく思いました。

 

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2015/03/18
  • メディア: DVD