1963年日本のアドベンチャー映画。
監督は市川崑。
市川崑の映画は『ビルマの竪琴』も『細雪』も『悪魔の手毬唄』も面白いからこれも面白いかな?と思って観てみた。
石原裕次郎が演ずる主人公はヨットに熱中し、しまいには一人で太平洋横断を夢見るようになる。
冒険家というのは命がどうなるかよりも太平洋横断後、アメリカの警察に捕まることよりも、太平洋横断するっていうことに重きをおくんだな。
この映画のほとんどが一人でヨットの中にいるときか、家族に太平洋横断を止められるところとかが流れている。
石原裕次郎も一人語りで、自分ともう一人の自分が話し合っていたりする。
ヨットの太平洋横断途中に砂糖とバターとクリープを合わせて混ぜてこれはケーキのような味がするなどと言って食べていたがあんまり美味しそうに思えない(笑)でも何も食べるお菓子がないとおいしく感じるんだろうか?
あと、水があまりなく米をビールで炊くところがあるがこれもどんな味がするんだろう?と謎である。
嵐の時はつらいが天候がいいときはヨットに乗っていてさぞいい気分なんだろうなと思う。
音楽が武満徹と芥川也寸志。この映画に合っていてすごくいい音楽だ。
石原裕次郎自体が海好きだからこの映画を作るのも楽しかったんじゃないかと思う。
最後にサンフランシスコに着いたときほっとするとともに異国の地に自分の力だけで来た、冒険家としてやってやったぞ、という気分になる。
この映画が冒険家の熱い心をどこまでも伝える映画だった。