1991年の台湾のクライム/ロマンス映画。
監督がエドワード・ヤン。
うーん、ちょっと長かったかな。
この映画昔から有名でいつかは観たいと思っていたのですが、アマゾンプライムで有料で観られたので今回ようやく観ることが出来ました。
ここ最近、ヨルゴス・ランティモスにはまっていて映画の虚構性のようなものを考えていたのですが、この映画は重い現実を突きつけられた感じです。めちゃめちゃ現実。なおかつ、救いのない中に押し進められた感じ。
プレスリー好きな友達の逸話が救いと言えば救いかな。
台湾は行ったこともないし、文化もよく分からないのですが、1960年代の台北は受験戦争や都市の子供たちの不良化が顕著なんだろうなとこの映画を観て分かります。今の台湾はまたこの頃と違った感じなんではないかな。
主人公が最初は模範学生だったのがだんだん不良やチンピラのようになっていくさまがリアル。
しかもその理由がヒロイン?を好きになっていったことから。
主人公もヒロインも友人たちも素朴な感じがしますがヒロインがモテるんだったら多分そういうオーラを出しているんじゃないかな。
あと、恋愛の辛さとか喜びとかがこの映画では伝わってきます。
恋愛を知らなかった頃は田山花袋の小説『蒲団』の好きな女の人の座布団にうずくまって泣いたという表現に変態か?と思って大笑いしていたのにそれが出来なくなるのが恋愛というものだと思うが、この映画でも嫉妬や恋愛の苦しさが凄く伝わってきます。