映画が好きすぎる眼鏡女子の独り言

淀川長治に強い憧れがある映画感想家

『暗殺の森』星4.5点★★★★☆#ベルナルド・ベルトルッチ

1970年のイタリア・フランス・西ドイツ製作のスリラー・フィルムノワール映画。

監督がベルナルド・ベルトルッチ

ベルナルド・ベルトルッチ監督は『ラストエンペラー』とかで有名な監督ですよね。

この『暗殺の森』という映画が、ベルナルド・ベルトルッチ監督の最高傑作とも言われています。

亡くなった監督だということを今日知りました。

最高傑作と言われたり、好きな映画ベストテンに選ばれていたり、なんでこの映画がこんなに評価が高いのかというと、一人の人間がファシズムに走った複雑な心理描写だったり、人間の人格形成になった物事や感情が表現されているからだと思います。

簡単に表現できないことがこの映画では表現されているので、評価が高いのでしょう。

そして、ファシズムに走った人間にとって、イタリアという国がそのファシズムを拒否した後、どう生きるのかというのが問われているのだと思います。

その、ファシズムに走った根本が自分を性被害しそうになった人を自分が殺したんじゃないかという罪悪感からだったのだと思います。

それゆえ、自分の父親を刑務所に入れ、自分の大学の頃の恩師を殺してしまう結果になったのでしょう。

ただ、真面目な生徒だったゆえ、大学の教授がその一人の真面目な生徒を見捨てず、亡命せずに向き合っていたらこんな結果にもその生徒がファシズムにも走らなかったんじゃないかなとぼんやりと思うのですが。

斜めの画角で映画を撮ったり、音楽が独特だったり映画表現にも一味違う表現がされていておっと思ったりしました。

複雑で難しい映画で私も映画の感想を表現しづらいです。