2010年の日本のドラマ・ミステリー映画。
監督は中島哲也。『嫌われ松子の一生』や『下妻物語』の監督。独特の映画作法で映画を撮っている監督である。
原作は湊かなえ。私は読んだことはないけど有名な小説家ですよね。『告白』みたいにトンデモ本を書いている作家ということが分かった。
松たか子の抑えた演技がいい。
それになんといっても登場人物の一人一人の告白の形式で語っている本作が面白い。
ただ中学生のどこまでも救いのない映画に面白い形式をとっているものの、いい気分にはならない。
この映画を知ったのはYoutuberの映画紹介をするゆっこという人のこの映画面白い、っていう紹介で知った。
『桐島、部活やめるってよ』みたいにいろいろな人の視点で語っている。ただ桐島、部活やめるってよみたいにスクールカーストがあるわけではないが、いじめや家族の問題やを扱っている。
人の命の重さを知りなさい、と言っているが人の命の重さはこの映画では語るのではなく、映画のストーリーの構造で教える感じ。
自分の一番大切な人の命が奪われたとき、初めて重さが分かるのかもしれない。
橋本愛の役の少女がいじめも行わず、一番しっかりしていると思ったら彼女は彼女で問題を抱えていることが分かる。
松たか子がこれからあなたの本当の贖罪が始まる、なーんてね。のなーんてね、にこの物語の核心部分があるような気がする。
教師が生徒に人間とはを教えるのではなく、どこまでも苦しみが強い映画である。
中学生は闇に包まれているのかもしれない。
私の中学の時もヤンキーは多かったがここまで闇は大きくなかった。