1957年のスウェーデンで製作されたドラマ/古典映画。
白黒映画。
監督はイングマール・ベルイマン。
キネマ旬報特別編集のオールタイム・ベストでいろんな人がベスト10にあげていた映画でなおかつアマゾンプライムで無料で観られたので早速観てみました。
イングマール・ベルイマンはこの映画で二作目の視聴。
前に観た『仮面/ペルソナ』は実験映画みたいな映画で面白かったがこの『野いちご』はオーソドックスな映画という感じ。
老境の医師が大学で名誉博士号を受ける日の朝から晩までを描いた映画。
名誉博士号を受けるのだからとてもいい日なのに、この医師は不吉な夢を見たりする。
人生の苦悩や孤独を一日の中で感じたりするのだが、車に乗せた若者三人に若い情熱を分けてもらったり、息子の嫁さんに打ち明け話をしてもらったり。
この老境の医師はついには幸せとは何かとか孤独の中から幸せになる方法をとか考えたりするのであった。
この映画をオールタイムのベスト10に押す人が多いのは、人生の苦悩や孤独に苛まれながらそれでも幸せに生きたいという人間の本能のようなものをこの映画は一日のうちに考えさせるからだろう。
私の個人的な感想はイングマール・ベルイマンの映画では一位『仮面/ペルソナ』、二位『野いちご』という感じか。
友達を作らなかったという老境の医師はそれでも自分を愛してくれた家族や40年来のメイドと心を通わせたり、知り合った若者と心打ち解けたりするのであった。
人生名誉より心通わせる人との幸せというところか。