2023年のスペインとアルゼンチンのミステリー/ドラマ映画。
監督がビクトル・エリセ。
ビクトル・エリセ監督は私は『ミツバチのささやき』と『エル・スール』しか観たことなかったけど、ビクトル・エリセ監督の長編作品はこれに『マルメロの陽光』と四作品しか作っていないので彼の製作の映画は四分の三観たことになります。
エル・スールが好きすぎて私の好きな映画ベストテンに入っています。何で好きなんだろうと考えてみると、ハリウッド映画だけではなく世界のいろいろな文化を知りたいという中、スペインのフランコ政権に反対の立場を取っていたり、特にエル・スールは音楽や街中の背景や洋服や人々の性格などがスペインらしかったので特に好きだと感じたんだろうな。
この映画のフリオの娘役にミツバチのささやきの主人公の女の子が出演していると思って嬉しくなりました。あんなにかわいかった女の子の面影があって、懐かしく思いました。
この映画は映画監督と失踪した役者の話で、ビクトル・エリセの実際の生活も反映しているのかなぁと思って切なくなりました。どんなにすごい映画を作った監督も映画を作っていないとお金にならない小説を書いたり、畑をやったり、魚を釣ったり、普通の人としての生活があるんだろうなって。
この映画を観てビクトル・エリセ監督にとって映画を作ることは人が宗教や政治をを信奉するのと同じような意味があるんだろうなと思いました。
31年ぶりに作る映画は観る人に何を伝えたのか。