映画が好きすぎる眼鏡女子の独り言

淀川長治に強い憧れがある映画感想家

『フリーダ愛と痛みを生きた肖像』星4っつ★★★★

2024年のアメリカ合衆国製作の画家フリーダ・カーロドキュメンタリー映画

フリーダ・カーロはメキシコの女性画家。

自分の自画像を描いているのですが、その自分の眉毛にとても個性があって。眉毛が濃いだけではなく、つながっていてなんでこんな眉毛を特に誇張して描いているんだろう?

そこに彼女のアイデンティティがあるんじゃないかなとも思います。ただ綺麗なだけの女じゃない。外見の眉毛の意志の強さだけじゃなく内面の知性や情熱、そしてメキシコを愛した女のアイデンティティ、苦しみを超えて生きている彼女自身のことを描いているんだと思います。

フリーダ・カーロは交通事故で背骨を骨折しており、一生その苦しみに苛まれています。

二度同じ人と結婚しているのですが、最初にその人と会ったときは、他の人はあなたに恋愛を申し込むところ、私はそうではなく絵を見てもらいたい、と言って近づくのに結局恋愛になるのは男と女だからこそでしょう。師弟関係から男女の恋愛になってしまうのはお互い尊敬しているからこそだろうな。お互いの才能に惚れるというか。

それにしてもこの頃、画家の映画が多くていい。ゴッホだったりゴーギャンだったり、クリムトだったり。画家はドラマチックな人生を生きている割に絵しか残っていないから映画として題材にしやすいんだろうな。

フリーダ・カーロについてほとんど(眉毛しか)知らなかったが個展があったら行ってみたいと思わせる映画でした。

メキシコの極彩色豊かなアニメーションも良かった。