1966年のスウェーデン映画。監督はイングマール・ベルイマン。
昔からイングマール・ベルイマンの映画を観てみたいな、観てみたいなと思っていて念願が叶った。
スウェーデン映画が変わっているのか、イングマール・ベルイマン作品が変わっているのか分からないが、変わった映画だった。
ハリウッド映画とも違うし、ヌーベルバーグとも違う気がする。
映画の中の映画の描写がまず初めて観た。そして病院の背景が実験映画っぽくもあり、最低限の背景しか飾っていない。
そして最後のほうで自我が融合したり、女優ゆえの自我が分からなくなったりしたが、こんな病気ってあるのかな?と思ったが聞いたことがないので多分映画ならではの表現なんだろうな。
アルマが怒ったり泣いたりしているのに比べ、エリーザベトがただ微笑んだりしているだけが、女優として観察し怒ったり泣いたりしているのでさえ観察していて心具合を見て表現の差が激しいなとかつい笑ってしまうのでしょう。
どこかアジアの国の僧侶か何かが火にくるまれて死んでいくさまのテレビや、戦争か何かで軍人が子供たちを脅している写真や本当の狂気の限界のところで初めて心が本当の怖さや驚きになるんだろうな、と思った。それ以外は観察の対象にしかならないのでしょう。
アルマとエリーザベトの心具合が融合していってってところがやはり、今までに見たことのない表現だったのでやはり変わった映画だと思ったのでした。