2008年のロマンスドラマ映画。
20年位前この映画の原作の『朗読者』という本を読んだことがあったので話の内容は知っていました。
私は本も映画もどちらも好きだったなぁ。
ケイト・ウィンスレットが『タイタニック』で豪華でとても綺麗な女性を演じてから10年以上たって、すっかりおばさんになってからのそれでも魅力的な女性を描いたんだなぁ。
タイタニックはかなり異次元の美しさがあったけど、この映画はリアリティのある美しさだな。
最初、主人公のこの男の子にしてみたらひと夏の恋なのかな?と思ったらもっと重くて罪の意識のある一生ものの恋愛だったことが分かりました。
なんで途中まで行ったのにハンナに面会に行かないのかな?と思ったら、多分ハンナがやった過去の事件が主人公的に許せなかったからなのかな?と思ったり。
ハンナを迎えに行った時も過去のことを思い出して学ぶことはないか?という問いに私がどう思おうが死んだ人はかえってこない、というのがハンナの過去との向き合い方だったんだろうなと思います。
これからの静かで希望に満ちた世界よりも過去の自分の罪に向き合いたかったんだと、そういう選択の仕方でした。
愛を読む人の読むっていうところがこの映画のミステリーの部分だったんでしょうね。朗読者も愛を読む人もこの話の核心に迫っていていい題名です。
この映画の何がいいってケイト・ウィンスレットの魅力や演技力、年を取ってからのおばあさん役など彼女の役者としての技量に脱帽します。
恋愛だけじゃないドイツの苦しみも重みもある映画でした。