映画が好きすぎる眼鏡女子の独り言

淀川長治に強い憧れがある映画感想家

『イヴ・サンローラン』星四つ★★★★

2014年のフランス伝記映画。

私の母が洋服が好きで、『繕い裁つ人』や『ココ・シャネル』やそういう映画の一つとして観ました。

母は星2.5点だと言っていましたが、私はまあまあ良かったかなと。

何が良かったかというと、イヴ・サンローランの相手役のピエールのそういう愛し方があるのか、というところです。

イヴ・サンローランはデザインは得意でもそれ以外は全くでくのぼうででも、その彼の才能にほれ込み、他のすべての取り仕切りをやってくれたのがピエールだったのです。

イヴ・サンローランにとって洋服のデザインというのが生涯をかけてやる天職で、それを一緒に作り上げていくピエールは特別で、他に愛してる人がいるといっても、ピエールの今いる位置とは違うのだなと思いました。

ピエールは仕事だけじゃなく、恋愛、家族、酒浸りや薬浸りのイヴ・サンローランを救おうとしたり、また独占しようとしたり。

前に萩尾望都の漫画の『残酷な神が支配する』というのを読んだことがあるのですが、ただそこにいてくれる愛というのもあるんだよなと思いました。

ピエールとイヴ・サンローランのイチャイチャよりも精神的なつながりにいいな、と思いました。

きっと二人は精神病院で悩んだ、どん底ん状態から駆け上がっていくようなそんな恋愛をしたんだろうな。

私が好きだったシーンは、メディアの前で癇癪をおこしたイヴ・サンローランの後をデザインを全く知らないピエールに任せてどうなるのかな?と思ったらインタビューよりも、裏方の仕事を見せますよ、と乗り切っちゃうところです。

それにしても当たり前だけど洋服が素敵でほうっと思いました。

 

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  • 発売日: 2015/03/20
  • メディア: DVD