2008年に公開された日本映画。監督は是枝裕和。
役者は阿部寛や樹木希林とで2016年に公開された『海よりもまだ深く』と似た感じがしました。
家族もので、家族の家に泊まるというシュチュエーションも似ているなぁと。
ただ違うのは海よりもまだ深くはお金持ちではない設定で、息子夫婦が帰ってきたときに冷凍しておいたカレーうどんを食べる一方、歩いても歩いてもはお父さんが昔お医者さんをやっていて、帰ってきてから食べるのが寿司とウナギだったことです。
結婚した娘や息子が結婚相手を連れて帰ってきたときの何とも言えない居心地の悪さのようなものが何とも出ていていい感じです。
家族の映画を撮り続けている監督ですが、小津安二郎より、今の家族の問題を優しくも愛にあふれて時には滑稽にとらえていて今の人が見るとああ、と思うのでしょう。
それにしても夏川結衣演じる阿部寛の奥さん役の人が、大勢の人が集まる中での気まずくならない話の持って行き方にうならされました。
YOUのお姉さんの話の仕方も人に揉まれていててきぱきしていていいなぁと思いました。
それに対してお父さん役の原田芳雄の空気が凍り付くような言ってはいけない言葉のオンパレードにおいっと突っ込みたくもなりましたが、私もまた空気を読まないことがあるので、なんとなく親近感もわきました。
樹木希林が蝶を追いかけているところが、鬼気迫っていて演技とは思われない良さがありました。
家族は遠くにいてもいいし、近くにいてもいいものだなと思いました。家族の居心地の悪さとともに家族愛も感じた作品でした。