2010年に公開された北野武監督の日本映画。ヤクザものです。
やけに映像と音楽の編集の仕方がかっこいいです。
ヤクザものはちょっと苦手なのですが、ギャングものはクエンティン・タランティーノの『レザボア・ドッグス』とかが好きだったなぁ。
北野武の映画は順番をつけるなら、一番『キッズ・リターン』二番『ソナチネ』三番『あの夏一番静かな海』四番『その男、凶暴につき』かな。
貴乃花が『アウトレイジ』が好きって言っていたからどうなのかな?と思ってみたら多分好みの問題もあるけど、映像が残酷な絵みたいでヤクザ同士の裏切りや、上にいる人の二枚舌どころか何枚舌なんだっていうところと、武の役がやけに人の言葉に真面目でそのどちらも上手くいかないところがなんだか良かった。
今私が世界史の本を読んでいるんですが、上に立つ人が人格的にできていないと失敗するというのを読んでいるのですが、それと同時に人格的にできている人も周りの裏切りにより失敗することもある、というどちらも本当で成功するのがどれだけ難しいかというのをこの映画を観ても感じた。
武は残酷な映画を作っていて、なおかつ残酷な笑いのある人でもあるけど、でも武の役は暴力はすれど仲間には優しく、人の言葉にはまっとうに対応しているというところをみると、彼自身のなにか性格的なものというか、理想のようなものがあるのだろうなと思った。
私の母が昨日まで『たけしくん、ハイ』を楽しく観ていたのがなんだかほのぼのしているこの頃の私の北野武作品へのつながりです。