2014年のドイツ・アメリカ合作のコメディ・ドラマ映画です。
監督はウェス・アンダーソン監督で前に観た『犬ヶ島(2018年)』というストップモーションアニメーションと同じ監督です。どちらの映画もハリウッド映画とは違って、確かにドイツらしいとうかブラックユーモアや色彩感覚や話の作り方などが変わっていて面白いです。
この映画の音楽家はアレクサンドル・デス・プラと言って私の大好きな『シェイプ・オブ・ウォーター』や他にも『ベンジャミン・バトン数奇な人生』や『英国王のスピーチ』などの音楽を作っている人です。グランド・ブダペスト・ホテルとシェイプ・オブ・ウォーターに限ってい言うと(それしか覚えていない)ピアノの可愛らしく少し悲しかったり、少しメルフェンぽかったり、この音楽家の独特のエッセンスがどちらにも出ていると思います。
レイフ・ファインズとゼロというベルボーイとのドタバタミステリー喜劇ですが、二人が走って逃げるところなんかが背中を丸めて走っていたりして可笑しいです。
この二人の師弟関係が深くって素敵です。ゼロが何が何でもレイㇷ・ファインズを助けて、でも絵の取り分を1.5%とレイㇷ・ファインズに言われたら10%と交渉したり、自分の恋人を口説かないようにと言ったり堂々としているところがまた素敵です。
この二人とゼロの恋人とがみんな詩に敏感なところも変わっていていいなあと思いました。